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芸術文化実習

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こんにちは^^! 

今回は人文学部の授業の紹介として、十月末に行った「美術・芸術学実習」について書きたいと思います。

この実習は教室での座学ではなく、東京・横浜の美術館と博物館を見学し、レポートをまとめる実習です。一日に午前午後で美術館を回り、企画展や常設展を見て、作品の見方を学び、文化制度としての美術館を分析します。

 

日程は、

10/28 東京国立博物館・国立西洋美術館

10/29 東京都美術館・東京国立近代美術館

10/30 自由見学・三菱一号美術館

10/31 横浜美術館

 

どの美術館も魅力的でしたが、特に気になった企画展を紹介します。

 

国立西洋美術館で現在開催されている、

ウフィツィ美術館展

黄金のルネサンス ボッティチェリからブロンヅィーノまで 

という、ウフィツィ美術館とフィレンツェを代表する美術館の作品を展示する特別展です。

私は西洋美術、特に宗教画に関心があるのですが、ボッティチェリやメディチ家にまつわる絵画などが多くかなり興味深かったです(#^.^#)

 

今回の目玉は

《春》、《ヴィーナスの誕生》などを描いたボッティチェリの、《パラスとケンタウロス》です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この作品に描かれた女性は学問の女神パラス(ミネルウァ)です。私が宗教画、神話画の好きな点は、描かれているモチーフを理解すると意味がわかるようになる点なのですが、この絵にもあるモチーフが隠されています。今回は簡単にですが紹介したいと思います。

 

まずパラスが頭をつかんでいるのは、半人半獣のケンタウロスです。ケンタウロスは暴力や肉欲など、人間の獣性を象徴します。パラスがケンタウロスを支配するこの作品は、神がケンタウロスの粗暴を抑えてその獣欲を見張るという主題は、女性もしくは花嫁の貞潔に結びつくことから、ロレンツォとセミラミデ・アッピアーノの1482年の結婚との関わりから注文されたと考えられます。要するに結婚の贈り物ではあるものの花嫁側から「気安く触らないでよ!」と貞操を守るために釘をさしているのかなと解釈しました()ケンタウロスはほれぼれとした表情で見つめているのに……

 

 

Uffizi_01.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

もう1つ、洋服をよく見てみると指輪が3,4つ重なる紋章が描かれているのがわかります。これはメディチ家の紋章です。ダイヤがあしらわれているのですが、ダイヤは伊語で「ディアマンテ」と呼ばれ、これが「デオ アマンテ Deo amante」、つまり4つのダイヤの指輪が重なる紋章は“Deo amante” (“A dio devoto” 神に忠実である)とかけられているそうです。おもしろいですね!

他にもパラスが頭に巻いている枝にも諸説あるそうです。このように何気なく描かれたモチーフにもさまざまな意味が込められているのを読み取るのが絵画鑑賞の面白い点です。

 

聞いたことのあるような有名な絵が見れるのは大きな企画展ですが、山形美術館・仙台市美術館など、近くの美術館でも企画展を見ることが出来ます。

今回展覧会を見る面白さを知ったので、これからまた紹介していきたいです^^

また来年も参加したいと思います!

 

 

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