岡崎拓未

〔教授紹介〕~人文社会科学部グローバル・スタディーズコース今村真央先生にお話を伺いました~

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皆さんこんにちは!

今回YUM!は山形大学に入学を希望する高校生、そして山形大学の在学生向けに人文社会科学部でどのようなことが学べるのかを参考にしていただくため、人文社会科学部五つのコースの先生をご紹介いたします!

今回は、〔ル・ス〕今村真央先生に取材をしてきました!

 

YUM!:今村先生の授業では主にアジア研究を授業で取り扱っていますが、学生は主にどの様なことを学ぶことができるのでしょうか?

今村:専門領域は「東南アジア地域論」というものですが、特に私は歴史的アプローチが重要だと考えているので、アジア史全般、特に東南アジア史全般とお答えした方が分かりやすいでしょう。しかし、実際、学生の視点から、「自分が何を学べるのか」と問われれば、「読む力と書く力」と答えておくべきかもしれません。少人数のクラスにおいて伸びるのは伝える力です。伝えるためには何か伝えるものが必要なので考える力を伸ばすことにもなります。

 考える力というのは、本やクラスメートとの会話・対話で伸びていくものです。大学生には特に読む力と書く力を養ってほしいと考えています。この能力は大学生の時に徹底的に養っておくべきです。

 日本の教育は書く力を鍛えていません。私自身は、学生が書いたものに対して積極的にコメントする様にして、この力を鍛える場を設けようとしています。文と文のつながり、段落の流れなどが適切であるかかを問いただします。学生自身が、自分の文章を読み直して、そこに改善点を見つけ書き直す、というサイクルがが大切です。第一稿、第二稿と文章を意識的に作り直していくことを通して、文章力を上げていく。その機会を与えたいと思っています。

 

YUM!:今村先生の授業では、教材はどの様なものを使っていますか。

今村:教材は主に二つあります。一つは、履修生の皆さんが入りやすい文章を選んで教材として扱っています。私が気に入っている学術書を選んでも1・2年生には読みにくく、自分の意識や関心との繋がりが見えにくい。そのため新書など、入りやすいものを教材にしています。例えばグローバル・プロブレマティークという2年生向けの演習で取り扱う文献はほぼ全て過去5~10年の間に出版されたものにしています。ある程度トピカルな題材から入るわけですが、さまざまな世界への入り口を紹介したいです。

 上級生には古典を読んでほしいですね。50ー100年前に書かれたものが今でも読まれることには理由があります。3・4年生は50ー100年前に書かれたものを教材として選んでいます。また、日本人以外の著者を積極的に取り上げています。そして演習では、英語の本を読ませています。書物というものは会話の機会をもたらすものです。英語の本を通して、非日本語話者との対話を促したいと思っています。

YUM!:海外実習の授業ではどの様なことをされているのでしょうか。

今村:国外での実習授業の目的は主に二つあります。一つは、国外に友達を作ることです。大学での実習授業の利点は、教員がお膳立てをし、国外に同じ興味関心を持った友達を紹介してくれることです。そこからは学生次第ですが、学生同士は積極的に話し合い、2週間程度の短い期間でも友情関係を築きます。

 もう一つは、五感を用いる学習方法を取得することです。私は読む事の重要性を強く意識していますが、私たちの文化やコミュニケーションは文字のみで成り立っているわけではありません。些細な振る舞いや表情からも現地の文化、表現方法、価値観に触れることができます。国外を訪れる実習授業では、教室の外でも、一瞬一瞬が学習の機会になります。現地の学生と一緒に喫茶店に行くことも大きな学習の機会になりえる。国外での体験は発見に満ちています。私たちは学習というと教科書や教室といったある特定の時間と捉えがちですが、異文化の実習においては、目を覚ましてから夜眠りに落ちるまでずっと学習が続いている状況になります。異文化での体験を通して、五感を磨いて、能動的に学習者になってほしいと考えています。

 

YUM!:今村先生は学生とアジア諸国との関わりを重要視していますが、なぜでしょうか。

今村:これは単純な理由です。どうしても近所付き合いは欠かせないため、隣人と仲良くしておくべきだと考えているからです。火事や地震があった時は隣人と助け合う。これは普段から我々が皆自然に行っていることです。しかし行動の主体が国になると、さまざまな偏見や価値観によって「近所付き合い」が上手くできなくなることがあります。そもそも私たちは隣人のことを知らない、という認識が私にはあります。隣国との付き合いが皆無になるっていうことはありえないです。アジアが偉いとかアジアが優れているとかではなく、隣人同士仲良くやっていけたほうが良いでしょう、と思っているわけです。

 隣国と上手く歴史の話を話し合えないというのはあまりにも損なことではないでしょうか。そのため、隣人との会話をできる様にすることが大切だと考えています。隣人と上手くいかないこともあるだろうけど、何が上手く行っていないのかという点も含めてお互いに話せる関係であってほしいものです。

 

YUM!:アジア研究に進む学部生に対して将来的に求めることは何でしょうか。

今村:アジア研究は世界史的もしくは人類史的な文脈でアジアの意義とは何なのかというのを考えないといけないでしょう。

 世界史というのは基本的に西洋史が主軸になっています。ヨーロッパの研究が主流で、ヨーロッパに対してアジア・アフリカはどう反応したかという構図になりがちです。アジア研究を志すものは、この枠組みに対するオルタナティブを考える必要があります。短絡的なアジア主義に陥らずに、アジアからの世界史像を提示できるか。学生さんにもそのような大きなヴィジョンを意識してほしいです。ちなみに、東南アジアからは「多様性」という視座を人類史のテーマとして提供できると私は考えています。

 

 

YUM!:今村先生にとってミャンマー研究のやりがいは何でしょうか。

今村:ミャンマーは可能性に満ちた国です。人口構成もとても若く、活気があります。半世紀以上、軍政が続いていますが、訪れるたびに市民の想像力と行動力に感銘を受けます。

 私は長年ミャンマーの学校でも数多くの現地の学生にも会ってきました。ミャンマーの学生は非常に勉強熱心です。学習の機会が限られているため、与えられた機会は死に物狂いでものにするという気迫に満ちています。そういう意欲的な学生に出会えることが私にとって幸運なことです。

伝統衣装を纏う今村先生

最後に、今村先生から山形大学へ入学を希望する高校生と山形大学在学生向けにメッセージをいただきました!↷

 

 

今村真央 IMAMURA Masao

コース:グローバル・スタディーズコース
メールアドレス:imamura@human.kj.yamagata-u.ac.jp
ホームページ:研究紹介 https://www.youtube.com/watch?v=Vs_9VxFG-C0/home
専門領域:東南アジア史
山形大学研究者情報:http://yudb.kj.yamagata-u.ac.jp/html/200000302_ja.html

※以上は山形大学人文社会科学部の教員紹介ページからの引用になります。

↓ 今村先生のインタビューも載っています!

https://www-hs.yamagata-u.ac.jp/faculty/teacher/gs/teacher_99/

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