小林楠奈

山形大学出身落語家を独占インタビュー!【立川志らぴー やったぜ!二ツ目昇進落語会in山形】

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皆さんこんにちは!YUM! の小林です。

皆さまはこれまで‘’落語‘’に触れたことがありますでしょうか。私自身今回の取材インタビューを行うまで、落語にはほとんど触れたことがありませでした。

 

そこで、今回は山形大学の学生にもっと落語の魅力を知ってもらうため、山形大学出身で現在は東京で主に活動をなさっている落語家の立川志らぴーさんを取材いたしました!

 

志らぴーさんはこの度7年間の前座修業を経て2023年1月に二ツ目に昇進されたということで、今回の落語会イベントはズバリ志らぴーさんの二ツ目昇進を祝う会となっております。

 

小林:今回のイベントの目的を教えてください。

志らぴー:私は山形大学出身で、大学在学時に落語を知り好きになりました。その意味で落語家人生のスタート地点が山形だなと思ったときに、二ツ目に昇進し落語家として一人前の人間になりましたということを山形の皆様に知っていただきたいという思い、そして山形で落語家としてのスタートを再び切りたいという思いがありました。山形との繋がりは山形大学出身ということしかありませんが、このような思い入れから落語会をやって山形の皆さんに立川志らぴーという存在を知っていただきたいのと、今後山形でも活動をしていきますということをお知らせしたいです。落語家の拠点は基本東京ですので、山形には寄席という落語をやる場所がないのです。だからこそ定期的に山形に伺って落語会を開こうと思っております。それで立川志らぴーを知っていただき、落語に興味を持ってもらえれば、と思っております。

 

小林:落語会と寄席の違いは何でしょう。

志らぴー:寄席というのは基本的に東京新宿末廣亭や池袋演芸場などのことで、そこで毎日落語をやっている場所のことなんですね。単発のイベントではなくて毎日そこで複数人の落語家が出演し、落語を一日中やっているのが寄席です。落語会というのは、ひとつの大きなイベントとして1~3人でやる、多くて5人くらい呼んで大きなホールなどを借りて落語をやるというものです。要は単発か定期イベントかの違いですね。毎日落語をやっているのが寄席、単発でやるのが落語会という認識でいいと思います。

 

小林:地方で落語会をする際には名人や真打ちの方もよく出演なさるのでしょうか。

志らぴー:逆に地方のほうが名人や真打が来ることが多いですよ。というのは、地方はなかなか東京のように毎日落語をやっている文化がないので、そうなるとやっぱり地方の方が落語にそこまで興味がなかったりするんです。そこで名前の売れている落語家、テレビ番組の笑点なんかに出ている師匠方であったり、落語界でもトップクラスに売れている方だったりを地方に呼ぶことで、「じゃあこの人が出ているんだったら行ってみようか」ということで観に来ていただき興行がなりたっているという感じなんです。今回の私のイベントなんかは「山形に思い入れがあります、山形大学出身です」というだけではお客が集まらないので、うちの師匠である立川志らくを呼んでおります。ウチの師匠はテレビにも出てて全国的知名度も高いので、師匠の力をお借りしてお客様に来てもらって、私のことを知ってもらおうという感じです。

 

小林:落語のお話にジャンルはあるのですか?

志らぴー:落語は大きく分けて古典と新作にわかれるんですけど、古典というのはずいぶん昔からやられているお話のことです。有名なのは目黒の秋刀魚、饅頭怖いだとか、寿限無だとかの昔からある落語のことです。昭和の初期からずっと同じような形でやられています。内容としては江戸時代中期から明治初期にかけてまでが舞台の町と人とのはなし、いわゆる庶民の話をやるんですね。一方の新作落語は、江戸を舞台として作っている人もいますが、基本はその演者が生きている現代を舞台にしたいわゆるサラリーマンがでてくるような、現代を舞台とした笑い話です。要するに落語家が昔からずっと継承してやり続けてきたのが古典落語、自分で新たに物語を考えて舞台を現代に移したのものが新作です。有り体に言ってしまうと、古典というのは誰かが昔作ったものを我々が勝手に使っているという感じです。

 

小林:今回のイベントでは新作と古典どちらを披露するのですか?

志らぴー:今回のイベントでは全部古典です。お客さんによって好き好きではありますが、やはり落語界の王道というか、基本は古典になるので。私も古典が好きですし、自分的には古典をやりたいという意識が強くあります。

 

小林:こういったイベントや寄席ではテレビ番組の笑点であるような大喜利みたいなのはあるのでしょうか。

志らぴー:知らない方も多いのですが、大喜利は落語ではなく寄席でやる余芸、つまりちょっとしたお楽しみコーナーなんです。たまに今でも落語会のイベントでちょっと大喜利コーナーやろうか、と余興的にやることはあります。笑点しか見てないと大喜利を落語と勘違いすることがあるのですけど、あれはあくまでおまけというか(笑) だから笑い話で、地方に呼ばれるとよく「座布団何枚必要ですか」なんて聞かれるんですが、一枚しかいらないですという感じです(笑)1人しか行かないよって(笑)。

 

小林:落語は初心者でも楽しめるのでしょうか。

志らぴー:難しいと言えば難しいかもですね。というのは落語、とくに古典落語のようなものは現代で使わない言葉が多く出てくるんですね。例えば、「紙入れ」って言われても何のことか分からないと思いますけど、お財布のことを「紙入れ」というのですね。あとトイレのことを「せっちん」と呼んだりします。分からない言葉が出てきたときに、初めて落語を聞く方は「今なんて言ったんだろう」と思考がストップしてしまいそれ以上物語についていけなくなると思うんですね。ただ、上手い、面白い落語家はその「言葉が分からない」を抜きにしても感動させる力があるんです。例えば洋楽を聞いたとき言葉が分からなくても気持ちがいいように、感動する、上手な落語家は言葉のリズムやメロディーがすごく気持ちが良いから、何言ってるか分からないなという時でも楽しい気持ちにさせられるんです。もちろん難しい古典言葉などは現代の言葉になおすという作業は必要かと思うんですけど、上手い落語家はそれなしにでもお客さんを楽しませることができちゃうんですね。で、私がそれを一番感じるのがウチの師匠である立川志らくです。うちの師匠は音も聞いていて気持ちが良いし、今から考えると面白くない古典のギャグも、取捨選択して現代でも通じるギャグを選んだり新たにギャグを作ってお客さんを笑わせられるというのがうちの師匠なので。確かに古典をそのままやると分かりにくいところはもちろんあるのですが、いい落語家の会に行けば面白さは通じます。

 

小林:立川志らくさんの下に弟子入りするまでの経緯を教えてください。

志らぴー:実は弟子を取ることに対して落語界で決まった基準・ルールはないんですよ。一門によって年齢制限とかはあって、例えば35歳以下は取っていなかったり、高校卒業してから入門可能だったりとかはありますけど。人によっては2,3回師匠のもとに通って、ようやく弟子入りの許可が下りる人もいるし、うちの師匠なんかは基本来るもの拒まずなので(笑) 私は師匠に弟子になりたいですという手紙を書いたんです。そしたらマネージャーさんからメールが来て、いついつこの落語会に来て面接を受けてくれと返事が来たんです。そして師匠とお会いして落語をやりたいですというお話をして、そしたら「そんな全員が全員ひのき舞台に立って売れるわけじゃないし、上下関係も厳しいし大変だと思うけどそれでもいいなら親と来い」と言われたんです。そして別の日に親と言って話をして、じゃあ明日から来なさいということになったので。なので志らく一門への入門に関しては厳しくなかったですね。

 

小林:面接で受かる受からないはあるんですか。

志らぴー:面接は基本意思確認のためですよね。よっぽどでなければ断られることはないかと思います。よっぽど人間として不快じゃなければという感じだと思いますね。よっぽど経歴がまずいとかじゃない限りはね(笑)

 

小林:「来るもの拒まず」のスタンスだと、弟子の数はものすごく多くないですか?

志らぴー:私が入門したとき東京の落語界で一番多くて、私が入門当時23番弟子だったの23人も弟子がいたんですよ。今は減って18人弟子がいる感じなんですけど、それでも東京だとトップクラスでうちの一門は多いですね。

 

小林:他の落語家団体さんはそこまで弟子は多くないのですか。

志らぴー:そうですね。辞めていったり、そもそも弟子を取らない師匠もいるし、見込みがなかったら首にしちゃったりというのもあって、そこは人ぞれぞれだと思います。うちの師匠の場合はいたければいろ、という感じで積極的にクビにもしないしみたいな感じです。

 

小林:師匠の立川志らくさんとのエピソードは何かありますか?

志らぴー:ウチの師匠とのエピソードでいうと、まず、ウチの師匠ってほぼ喋らないんですよね(笑)テレビだとよく喋ってるイメージですけど、基本すごい無口なんですよ。私は師匠のドライバーをずっとやってたんですけど、車内でも喋らないし。前座7年間やってましたけど、その7年間で師匠と会話した総時間合わせると3時間くらいじゃないですかね(笑)本当に喋らないです。

 

小林:志らくさんから直接受けた稽古の数はどれほどなのでしょうか。

志らぴー:師匠からの稽古ってほとんどなくてですね。私は落語の演目を55席くらい覚えているんですけど、その中で師匠から直接受けたのって1席か2席だと思うんですよね。一番初めに受けた道灌(どうかん)という落語くらいですかね。あとは自分で勝手に覚えて、師匠に見せてっていうことはありますけど、基本勝手に覚えましたね。師匠もやっぱ「勝手に覚えろ」というんですよ(笑)本当は違うんですよ(笑)本当は落語の稽古というのは目の前で師匠にお手本を見せていただいて、それを聞いて覚えて、覚えたのを師匠に見せてオッケーをもらったら初めて高座で披露できるっていう手順があるんですけど。でもうちの師匠ほとんどそれもしないので(笑)

 

小林:二ツ目になる前の前座としてのお仕事は大変でしたか。

志らぴー:大変でした。師匠のドライバーをやってたので、四六時中師匠と一緒にいたりすると、車の運転だけで一日4時間以上は平気でかかったり、それ以外でも師匠の周りのことはすべてやらなきゃいけません。うちの師匠は朝のTBSの番組にでているので、朝の7時半くらいに師匠の家にお迎えに行って一緒にTBSに向かって、TBSの撮影が終わったらその夜の落語会に一緒に行って、落語会が終わるの21時くらいで、そのあと師匠を家にお送りして、それでようやく自分の家に帰った時にはもう日付変わっているみたいなのが全然あったので。

 

小林:丸一日師匠のお世話なんですか。

志らぴー:そうですね。そのおかげでいいこともあるんですけどね。売れている芸人さんとかテレビで売れているタレントさんとかが活躍している姿を生で見ることができるので、そこはすごく勉強になりましたね。最前線で活躍している師匠を見るのもすごく刺激になるし勉強にもなります。

 

小林:上下関係はどれほど厳しいのでしょうか。

志らぴー:落語会は入る日が一日早い方が先輩になるので。で、そこの上下関係というのは絶対なんですよ。人によっては気にしないという人もいるんですけど、基本的には早く入門したほうが上になります。例えば私の兄弟子で5月の落語会に一緒に出る立川らく萬という方がいるんですけど、この方は私と同い年で誕生日向こうが2日早いだけなんですよ。でも向こうの方が一年早く入門しているので向こうの方が圧倒的に先輩なんです。一方で一回りくらい年上の後輩がいるんですよ。入門した時にはもう30いくつみたいな人がいるんですけど、その人から「兄さん、兄さん」と呼ばれて、でこっちも「おう」という風になるので(笑)「元気?」なんて聞いてますから。これはもう年齢とかじゃなくて、入った順番なんです。変な話どんなに相手が気にくわなかろうが、向こうの方が先に入ってたら逆らえない。ある程度の信頼関係のなかで冗談を言うとかはありますけど、基本的には向こうの方が絶対上という感じです。

 

小林:二ツ目として昇進なさった志らぴーさんの具体的なスケジュールを教えてください。

志らぴー:これはまちまちですが、昼前くらいまで寝てることもあります(笑)昔は朝5時とかに起きてました。というのも私の家が師匠の家から遠くて、朝片道2時間くらいかけて師匠の家に行ってたので、その反動で朝寝るのが楽しすぎてずっと寝坊してしまうんです(笑)たいがい朝の10時くらいまで寝て、落語会が昼間にあれば落語会に行って、終わって帰ってきて映画見たり本を読んだり、あるいはお客さんと飲みに行ったり打ち上げがあったらそれに行ったりしてます。落語会のない日は普通に映画見たりぶらぶらしたりしてますかね、その合間合間で稽古はしてるんですけど。我々にとってはいろんなものを見たりいろいろ人に会ったりすることが勉強になるので。よく先輩が言っていたんですけど、落語は最終的には人間だ、という。いかに面白い経験をして面白い人・ものを見てきたかが全部芸人として身になっていくということがよく言われているので。師匠によっては、前座のうちから師匠の周りの世話のことなんかどうでもいいから本を読んだり映画を観たり美術館に行けという人がいるんですよ。私はもうとにかく時間がある時は自分の好きなことをします。映画とか音楽、読書は好きなのでそういうことに費やしたり、自分の興味がある師匠のところに行って勉強させてもらったりしてます。

 

小林:今回のイベント、予備知識は必要ですか。

志らぴー:ないですね。まあ落語で良く使われる言葉みたいなのを調べておいても損はないと思いますけど、調べていないからと言って面白くないということはないです。何しろウチの師匠がいますので。例えばネタが決まっている落語会もあったりするのでその時は事前に物語のあらすじをざっくり調べておくことで物語の途中でつまずくことはないかと思うんですけど、27日の落語会はまだネタも何も決まってないので。本来落語は気軽に観に来るものです。歌舞伎やお能とかとは違って予備知識が必要だとか、決まりごとがあるみたいなことはないので。ただ来てなんか面白いと思えば笑ってくれればいいという感じですね。落語をあまり知らない方からよく「着物着ていった方がいいですか」なんて聞かれることもあるんですけど、お芝居じゃないのだから(笑) 普段着で来てください。

 

小林:今回のイベントのみどころ、アピールポイントは何でしょう。

志らぴー:まあお祝いの会ですので、一つ盛大にやりたいというところです。とにかく、「お祝いの会」って落語家にそんな数は無いんですよ。昇進した時にしかできないので。立川志らぴーが二ツ目に昇進した際の、かつ山形でやる落語会というのはもう本当に人生で一度だけなんですよ。あと一回真打ちに昇進したときっていうのは残っているんですけど。昇進の時の落語会ってそもそもレアなので。だからまあ今後私がどうなるか分からないですけど、よっぽど何かあって私が売れたときなんかに、「山形であいつが二つ目昇進の落語会やっているの見たよ。まだ全然若手の時に」という話を今回観に来てくださることで今後できるようになるかもよ、というのと、立川志らくが出演するというのは大きいですよね。

 

小林:寄席とは違う、落語会だけの魅力とは?

志らぴー:寄席は昼の12時から16時までやってるとか、夜の席でも17時から21時までやってるみたいな。結構長い時間やっていて、その中でたくさんの落語家や色物が出演するので一人の持ち時間も短くて15~20分、長くてもその日のトリが30分くらいですかね。落語会のいいところって、出演者が限られるので一人当たりの持ち時間が長く、その演者をたっぷり楽しめるというところだと思うんです。もちろん、寄席はいろんな方が入れ替わり立ち代わりで出てくるので色んな落語を楽しめる、という魅力がありますね。

 

小林:「志らぴー」の名前の由来は何でしょうか。

志らぴー:落語家の最初の名前ってすべて師匠が決めるんですよ。自分でつけるんだったらこんな名前つけないですよ(笑)名前つけてもらったのは初めて高座、初めてお客さんの前に出る30分前くらいの時で、「お前は動物のオカピーに似てるから志らぴ―だ」と志らくさんに名付けられたんです。世界三大珍獣にオカピーという動物がいるんですよ。私もその時知らなかったんですけど。シマウマとガゼルの中間みたいなやつがいるんですよ。ただ聞いた話によると、私のずっと上の今の一番弟子の方が名前を付けていただく際にいくつか名前の候補を見せてもらったらしく、その時すでに「志らぴー」の名前はあったらしくて。おそらく師匠の頭の中に「志らぴー」はすでにあって、そこにちょうどオカピーに似てるやつが来たから志らぴーと名付けたんじゃないかと。たいがいこの話をするとすぐ覚えてもらえますし、笑ってもらえるし。得な名前なんですよ(笑) なので、二ツ目に昇進するときに名前を好きに変えられたのですが、敢えて変えなかったのはちょっと面白いからこのままにしておこうっていう感じですね。真打ちに昇進するときにもう一度名前を変えるチャンスがあるんですけど、どうしようかなという感じです。真打ちに昇進すると「〇〇師匠」と呼ばれるようになるんですけど、「志らぴー師匠」も面白いんじゃないかなと思って。このままおじいちゃんになっても志らぴーというのはどういうものかなという感じですけど(笑)

 

小林:入門する際に立川流を選んだ理由は?

志らぴー:私が立川流を選んだ理由というのは、私が落語を好きになった最初の頃にハマっていたのが立川談志という昭和から平成にかけての落語界の天才というか偉人だったんですよ。私が落語家になりたいと思ったときにはもうすでにお亡くなりになっていたのですが、やっぱり入門するんだったら立川流がいいなと思っていて、その中で誰を師匠にしようかなとなったときに立川志らくを選んだのですね。私は山形で落語に出会ったので、寄席に行っていないんですよね。そもそも立川流は寄席に出られないのですが。寄席は落語芸術協会と落語協会が運営してるものであって、立川流はその落語協会から飛びだしちゃったアウトロー集団なんですよ(笑)だから寄席に出られないんですよね。

 

小林:毎日開かれている寄席に出られないということは、自分でお仕事を探すしかないですよね。

志らぴー:そうですね、自分で探すしかないですね。だから先ほど言った一日のスケジュールの中に「仕事探し」もありますね(笑)自分で落語会開いたり企画したりとか、あと落語会やらせてくれるところがないか探しに行ったり宣伝活動したり。結構立川流はどろくさいことやってるんですよ(笑)

 

小林:そうなると、人間同士のネットワークがすごく大事になってくるのではないでしょうか。

志らぴー:そうですね。27日の落語会も山形のふすま会という同窓会の方たちが結構来てくださることになっていて、色々手伝ってももらっていますし。正直私はふすま会に出たことが一回もなかったので、それでも山形で落語会やるってなったときに温かく迎えてもらって色々協力してもらってというのがあるので、人との繋がりって大事なんだなあとひしひしと感じましたね。

 

小林:ご自分は成功なさってると思いますか。

志らぴー:何一つしてないでしょ(笑)落語家ってなぜかみんな食べていけてるらしいんですけど、私まだ落語だけじゃ全然食べていけないので、めちゃめちゃ親のすねかじってます(笑)ただじゃあ成功した落語家って何人いるのっていうと、小林さんは何人知ってますか?という感じですよね。落語家は東西合わせて1000人いると言われてますけど、何人知ってますか?という話。新しく笑点のメンバーになった師匠たちの名前などは聞いたことあるかもしれない、たまに映画に出ている師匠も知っているかな、くらいの感じですけど。落語会の中で売れている師匠はいっぱいいますけど、世間的に売れているというともっと少なくなりますね。落語家は基本テレビには出ませんし。売れるように頑張ります。

 

小林:最後に学生に向けてメッセージをお願いいたします。

志らぴー:やはり学生さんからすると落語は難しいものという印象はあるかと思うのですけど、落語って人間のだめなところを描いている芸能なので。やれお酒を飲んで失敗しちゃうだとか、おっちょこちょいだとか喧嘩っ早いだとか、なんかドジだったり失敗したりするだとか、人間のだめなところがいっぱい出てくる芸能なので、それを知っておくと人生結構軽く生きられるんですよ(笑)私もまあ30代で生意気なこと言えないですけど、若いうちから落語を聞いておくと、今後社会に出て壁にぶつかったときに「俺はだめなんだ、俺だけがだめなんだ」っていう変なドツボにはまらずに済むと思います。落語を聞くことによって人間皆ダメなところがある、人間みんな失敗するしダメなところを抱えている、というのを知ることが出来るので、だからこそ社会に出る前の学生さんに落語を聞いてほしい。壁にぶつかったときの処方箋になるんですよ。この会はウチの師匠立川志らくも出るし、一応山形大学の先輩である私も出てるので、これをきっかけにして落語に興味をもってくれたらいいなと思います。あわよくば山形大学に落語研究会を作ってほしいっていう思いがありますね(笑)

 

【立川志らぴープロフィール】

立川志らぴー(本名:片桐 悠吾)

1993年1月21日生まれ/東京都町田市出身

 

略歴

2011年 都立町田高校卒業

2011年 国立山形大学人文学部入学

2015年 国立山形大学人文学部卒業

2016年 立川志らくに入門、落語家になる

2023年 1月1日二ツ目昇進

 

母親が南陽市出身であることをきっかけに山形大学に進学。人文学部在籍時にたまたまの思いつきで聴いた昭和の落語家のCDに魅了されて落語家の道を選ぶ。入門先を検討する中で、現在の師匠である立川志らくの落語に触れ、落語が映画のように見えてくる演出に衝撃を受けて入門を決意。

 

7年間の前座時代、師匠志らくであるカバン持ちや運転手など師匠の身の回りのお世話をする傍ら、師匠の落語界の開口一番だけでなく自分で小さな落語会を開催するなど積極的に研鑽に努める、

また、『男はつらいよ』第50作(2019年公開)に師匠志らくが「本人役」として出演した際、たまたま撮影に運転手として同行したことがきっかけで「立川志らくの弟子役」として出演。前座期間中に銀幕デビューを果たしている。

 

2023年1月に二ツ目昇進を決めた際には師匠より「昭和の落語家の雰囲気がある」と評された。

 

【連絡先】

Mail shirap1120@gmail.com

TEL 080-2047-2285

イベント詳細 ↷

【立川志らぴー やったぜ!二ツ目昇進落語会in山形】

日にち   5月27日(土)

開場    会場山形生涯学習センター遊学館・ホール

時間    開場13:30 開演14:00

出演    立川志らく 立川らく萬 立川志らぴー

料金    前売り3000円 当日3500円

 

チケット購入はこちらから↷

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ローソンチケット

・八文字屋POOL店頭

 

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Twitter  @tatekawa_shirap

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