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【YUM!レポ】第3回学長講演会「山形から世界へ~多文化共生とグローバル人材~」

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1月29日に学長特別講演会シリーズ第3回

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今回はウォール・ストリート・ジャーナル東京支局長

ピーター・ランダース氏を講師として迎えました。

 

山大生はもちろん、山形市内在住の方など多くの方が参加なさっていました。

 

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今の日本、これからの日本

 

現在の日本は、終身雇用制度が基本です。

 

終身雇用とは、同一企業で定年まで雇用され続けるという、日本の正社員雇用においての慣行のことを指します。

 

グローバル化が進む現代において、

日本の経済も変化して対応していくことが求められているのではないでしょうか。

 

 

 

日本は制度に変化がない?

 

<ピーター氏>(要約)

日本は、構造改革がないわけではなく、少しずつ変化はあります。

ですが、日本人の中にあるデフレマインドによって、変化があるように感じられていないのです。

従来型のビジネスモデルである、日本国内で商品を製造し海外へ輸出するという方法で業績を上げている企業もあります。

しかし、そのような企業でも基本給のベースアップは行われていないのだとか。

では、どのようにして日本経済を活性化すればよいのでしょうか。

私は、移民政策による共生が必要だと思います。今の日本は少子化により労働力不足なので、ごみの分別など、海外の方にわかりづらい点を解消していき、受け入れ態勢を整えるのがよいのでは。

また、女性の取締役が少ないこともすぐに解決するのは難しいが、解決するべきでしょうね。

女性が、育児休暇を取った後、同じ会社に戻っても昇格するのは厳しいので、ほかの会社へ転職できるような制度が必要だと思います。

現在の日本の様に、長く同じ会社に勤めることで昇格するという制度は、女性にとっては不親切な制度です。

さらに、転職できないという不安からなのか、正規雇用者数が減り、非正規雇用者数が増えてきています。

結婚者数が減っていることと、正規雇用者数が減っていることは何か関係があるように感じられます。

一度失敗しても、再就職できる社会が作られたうえで、

個人に特別なスキルがあれば、採用のチャンスも増えると思います。

 

どうやって個人の能力を伸ばすか

 

個人の能力を伸ばすには、個人の能力が大切であるという意識と、

スキルアップのための教育が必要です。

特別なスキルを持つことで採用のチャンスが増えるのであれば、活躍の場が広がることにもつながります。

これから、さらにグローバル化が進んでいくことが予想されるので、そのような力が必要になってくるでしょう。

加えて、TPPによって市場が拡大し、チャンスが増えるかもしれないですしね。

このような海外の動向を知るために、海外の新聞を読むことも役立つと思います。

 

ただスキルを持つだけではなく、それを伝える力も大切です。

とあるスペースシャトルの打ち上げで、技術者が幹部に危険性を完全に伝えることができずに、事故が発生したことがありました。

これは、まさに伝える力が足りずに起こってしまった悲劇です。

どの分野においても、自分の専門分野のことを相手に説明する力が大切になります。

 

 

学長×ピーター氏

 

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山形大学特任教授の土井正己教授を司会に、ピーター氏と小山学長の対談、

学生や一般の方からの質問コーナーも設けられました。

 

学長:

「終身雇用は日本の文化でもありますね。しかし、今後20年で職業自体が変わっていくと予想されるので、今のままではよくないと感じています。そこで、ピーター氏に質問です。アメリカには初めから終身雇用に似たような制度はあったのでしょうか?」

 

ピーター氏:

「一部の大企業には終身雇用に似たような制度があります。また、地方で周辺にその企業しかないような場合は、終身雇用のような形になってしまいますね。最近は変化しつつあるので、日本ほど終身雇用はありませんね。」

 

土井教授:

「ピーター氏が日本に来たころ、面白いと思う若者はいましたか?また、どのようなコンテンツを学べば海外の方とインテリジェンスのある会話ができるとお考えですか?」

 

ピーター氏:

「ひとつのことに熱心で、どうしてもこれがやりたいという思いがある人ですかね。なんでもいいので、ひとつ極めたものを持っている人が受けるのでは。自分の分野を持ち、それを伝えることが大切だと思います。」

 

 

学生:

「就職活動している日本の学生に多いのは公務員志望ですが、これについて、ピーター氏はどうお考えですか?」

 

 

ピーター氏:

「これは、安定志向が関係していると思います。そこにはデフレマインドも作用しているのでは。公務員が安定していることはわかるが、将来どうなるかわからないのでとりあえず公務員、というのはどうかと・・・学長はいかがでしょう?」

 

学長:

「地域に貢献したいという熱い思いがあることはいいことだと思います。今は、国会議員など国に勤めたいというよりは、役員として県や市に勤めたいという人が増えているように感じます。今後、職業が変化していくことが予想されるが、そのような将来を予測して、それでもやりたいと思える人が目指すのが良いのではないでしょうか。」

 

学生:

「外部から山形などの地方に人を呼び込むには語のような工夫が必要ですか?」

 

 

ピーター氏:

「例えば、東京のような都市と山形が競争しても勝ち目はありません。ですから、競うのではなく、その地域の特徴を生かしていくことが必要だと思います。」

 

学生 :

「日本はメンバーシップ型(終身雇用)の雇用形態で、オーストラリアはジョブ型(主に個人の専門性を評価し雇用)の雇用形態です。日本もジョブ型になれば、その分個人のスキルアップが求められ、成人学生を対象とした市場獲得につながると思いますが、都市と地域ではその需要も違ってきます。山形では、どのような形で高等教育の価値を見出すことができると思いますか?」

 

 

ピーター氏:

「18・19歳の時に、経済的な理由などで大学に行けなかった人が、社会人になってから勉強したくなることもあるでしょう。そのような場が広がってもいいと思います。」

 

学長:

働きながら、あるいは退職後に成人教育を受けることができる制度はすでにあるけれど、そのことが伝わっていないため、広報が必要だと思います。大学としては、卒業者を一生見ていくような形で、5年に一回戻ってきてもらうなどした方が、今の日本にはあっているという気もします。

 

 一般の方:

「アメリカのドラマをよく見ていますが、その中でクビを言い渡されてすぐに受け入れるというシーンをよく見かけます。日本ではあまり見かけません。アメリカ人のそのような精神は、どこから来ているのでしょうか?」

 

 

ピーター氏:

「やはり、再就職できるというところが大きいのではないかと。クビになるということはひとつの失敗ではありますが、それを経験として再びスタートを切ることができますしね。」

 

 

このほかにも、たくさんの質問が寄せられました。

 

 

YUM!メンバー×ピーター氏

 

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講演会終了後、ピーター氏と直接お話することができました!

「経済状況を見ていくうえで、何が重要でしょうか?」

 

こんなアバウトな質問にも、ピーター氏は、

 

「中立的な立場に自分を置くことと、現状を分析することですかね。

先を予測しようとするよりも、現状を把握することが大切だと思いますよ。」

 

と、的確なアドバイスをくださいました。

本当にありがとうございました!

 

 

今回は、前回の講演会のテーマである「地方創生」に次いで日本の大きなテーマとなる「多文化共生」についてでした。

 

これからの日本を担っていく私たちにとって、考えさせられることの多い講演会でした。

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